ボコーダーの使い方

音楽
By: Edward Lund

ちょっと勘違いしている方も多いのでボコーダーについて書きたいと思います。

「ボコーダー」=ボーカル用エフェクターではない

そもそもボコーダーとは「音声の圧縮技術」を音楽に流用しています。詳しい歴史や仕組みなどは別にここでは紹介しません。

それに多分ですがボコーダーを使いたい、と思っている人のほとんどが

「機械のような声にしたい」「ロボットボイスを作りたい」

って思っている人だと思います。流行ってますからねー。

しかし、それボコーダーではないんです。

 

AutoTuneとは

AutoTuneというソフトウェアがあります。
これがもともとは「歌声の音程を補正する」というソフトウェアで、
どんな音痴な人でも補正してあげることによって完璧に歌い上げられるというものでした。

しかし、まあ機械ですので限界がありまして、極端に補正してしまうと不自然さというか機械っぽさが出てきてしまうんです。

それを逆手に取って機械っぽい声やケロケロした歌声を作っている、というわけ。

こういった遊び方も出来るんですね。

 

これは本家AutoTune。
もはやケロケロを売りにしてしまってます。

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こちらはどちらかと言えば、自然な補正を売りにしてます。

 

改めてボコーダーとは

これです。

歌声と言うよりはもうシンセサイザーに近いですね。

 

また僕がよく使うのは、NativeInstrumentsのVokatorや最近でたWaldrofのLectorなどを使います。ソフトウェアボコーダーですね。

 

どちらもやはり最近のJPOPで使われているような音色ではなくシンセに近い印象です。
僕はこの方が好きですけどね。

 

ボーカル用エフェクター

それらとはまた別にボーカル用のエフェクターもあります。
これをボコーダーと呼んでいる人も多いですね。違います。

これは普通にギターなどのエフェクターと同じでただ元の音声にエフェクトをかけるだけのものです。

最近のエフェクターには上に書いたAutoTuneのような機能もついてますが、やっぱり少し色が違います。
最近のJPOPなどによくある「ケロケロ声」を作りたくてボーカル用エフェクターを買うとほぼ失敗します。

普通にエフェクトをかけたいだけならアリですけどね。

 

これは僕の使っているエフェクター。
簡単にいえば「マルチエフェクター」のボーカル版みたいなもんです。

 

「DaftPunk」や「Perfume」のような人の声とシンセなどの楽器が混ざったような声は、
おそらくDigitec製のTALKERというものを使ってます。

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これはまさに「楽器」の音の「人間の声」の音を混ぜ、出力するエフェクターの一種です。

これがまた、めちゃくちゃレアでどこ探してもないんですよ。オークションなどでたまに見かけますが、べらぼーに高値です。
僕ももってません。誰か譲ってください。5万までなら出します。

 

無料でボコーダー体験

ではちょっとボコーダーを体験してみましょう。

無料で使えるソフトウェアボコーダーがあります。

 

TAL Vocoder

 

そのままインサートしただけでも使えますが、これはキャリアに任意のソフトシンセをあてられます。
つまり、自分の好きなプラグインと声を混ぜることが出来るってわけです。

やり方は簡単(Cubaseの場合のみの掲載ですが)

①Audioトラック(声用のトラック)を作る。PANを右いっぱいへ
②インストゥルメントトラックを作る。PANを左いっぱいへ
③FXトラックを作成、TAL VOCODERをインサート
④1と2のアウトプットのルーティングをFXトラックへ
⑤TAL VOCODERのGUIを開き、INPUT MODEをON

リアルタイムでやりたい場合はAudioトラックのモニタリングをオンにしてください。
音声でやりたい場合はそのまま貼っつけるだけです。

 

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こんな感じ。

シンセを演奏しつつ、声を発すると(または再生すると)そのシンセと声の間のような声がなります。
無料ですので試してみてはいかがでしょうか。

 

ボコーダーは奥が深いです。使い慣れるのにもなかなか大変ですが、
習得すればかなり強い武器になりますよ。

 

 

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