UTAUライブラリ制作計画~原音設定~

音楽

前回、やっとの思いでピッチ補正を終わらせました。
最初は一つ一つやってたんですが、Melodyneは結構動作の軽い方のソフトというのもありますし、
仕事用のパソコンでやったのもあるとは思うんですが、1音階程度(153ファイル)なら一辺にできると気づきました。
やり方としては、画像無くて申し訳ないですが、

「ファイルをインポート」するとトラックにブワーっと153個ファイルが表示されるので、
Shiftを押しながら全てを選択、ピアノロールに全てが表示される(さすがに少し動作が遅くなります)のでマクロにてピッチセンターを変更。

ピッチの補正は目指すピッチが一つなのでまとめて動かせばOKです。(A3ならA3へ。)
因みにすべてをA3に動かすと失敗します。オクターブ下で感知されてることも多いので注意。その場合はA2などですね。
後は勘です。変なのあったら原音調整の時に直せばいいや。

その結果2時間程度かかっていたピッチ補正が5分程でできました。うれしいやら悲しいやら。
せっかくなのでC3とG4も作っておきました。E3とD4の原音を使ったのでうまくいくか分かりませんが・・。UTAUのエンジンよりかはMelodyneの方が優れていると信じたい。

 

原音設定開始

めでたくレコーディングとピッチ補正が終わりましたので、原音設定に入ります。
原音設定とはつまり、UTAU上で「あ」や連続音の場合は「iあ」や「uた」などを入力した際に、どのファイルのどの部分を使うかを決める作業です。

これは人間らしさを求める僕にとってはかなりキモになる作業です。とはいえ、そんなことやったことないので試し試しやってみます。
次で紹介するSetParamというソフトではある程度は自動で行ってくれるようですが、テンポから各パラメータを予測して設定するようです。おそらく相当きっちり録音していないとどこかで不自然なところやおかしいところが出てきます。やっぱり耳と目で確認して設定しないとダメっぽいですね。

 

SetParam

UTAUの原音設定に特化したソフトがあります。それがSetParam。くわしくはこちら。

基本的な使い方はwikiかなんか読んでもらった方がいいと思いますが、僕が個人的に思ったことだけ書きます。

パラメータには、

左ブランク
オーバーラップ
先行発声
固定範囲
右ブランク

があります。

それぞれ、

左ブランク→音の始まる位置。ここから再生される。
オーバーラップ→一つ前の音をどれだけ重ねるかの値。このラインまでが前の音とクロスフェードされる。
先行発声→発声位置。リズムに合わせて発声される。
固定範囲→子音部。ここが伸ばされる。
右ブランク→音の終わる位置。ここから後は再生されない。

というものですね。

ココを参考にしました。
しかしですね、僕の場合は男声ですので息の震えを入れたかったり、発音が悪かったりと色々調整が必要です。
なのでこればっかりはとにかく聞いて耳で作業です。これもすさまじい作業量なので先は見ないことにしました。

ちょっとしたコツというか自分のやり方をメモしてみたいと思います。

設定編

まず基本設定を変えます。
僕の場合は連続音ですので、先行発音を動かしたときに他のパラメータも一緒に動かすモードにします。

(オプション→マウス、キー操作の設定→マウスで先行発音を動かしたとき、→「他のパラメータも動かして相対的な位置関係を保つ」にチェックを入れる)

次に発音タイミング補正モードにします。

基本的に先頭用の音素以外は左ブランクとオーバーラップはいじってはダメらしいので、この設定にします。

そしてですねctrlキーとF1~5で再生出来るのですが、それを

スクリーンショット 2016-07-16 16.50.41

 

 

 

こうします。

いろいろやりましたがこの設定がやりやすかったですね。
これ、ctrlとFキーだとctrlを小指を使ってるんですが、片手で操作すると手首痛いですよね。変えられたらいいのに・・・。

 

原音設定編

そしてもりもり原音設定していきます。1音階につき1200種類ほどです。頑張りましょう。
それぞれ先頭用のものか(”ーあ”や”ーか”など)、連続音か(”ーiう”や”ーuた”など)によって置く位置が変わってきます。
さらには子音によっても微妙に変わります。

いろいろ試してみた結果、(僕の場合)以下の通りが最適でした。

先頭音 ”あ行” ”ん”

左ブランク 音の始まりの一番最初。サーといったノイズなどを切る。
オーバーラップ 音の出だし
先行発声 音の出だし
固定範囲 音の安定した区間
右ブランク 次の発音に移るギリギリ

先頭音 ”か行” ”が行” ”た行” ”ぱ行”

左ブランク 音の始まりの一番最初。サーといったノイズなどを切る。
オーバーラップ 先行音声より-10程度
先行発声 母音と子音の境目。先行発声から再生してギリギリ聞き取れるところあたり。
固定範囲 母音に移ってから音の安定した区間
右ブランク 次の発音に移るギリギリ

先頭音 ”ガ行(鼻濁音)” ”さ行” ”ざ行” ”だ行” ”な行” ”は行” ”ば行” ま行” ”や行” ”ら行” ”わ行”

左ブランク 音の始まりの一番最初。サーといったノイズなどを切る。
オーバーラップ 左ブランクと先行音声の間、先行音声よりの2分の1から3分の2程度
先行発声 母音と子音の境目。先行発声から再生してギリギリ聞き取れるところあたり。
固定範囲 母音に移ってから音の安定した区間
右ブランク 次の発音に移るギリギリ

 

連続音 ”あ行” ”ん”

左ブランク いじらない
オーバーラップ いじらない
先行発声 音の出だし
固定範囲 音の安定した区間
右ブランク 次の発音に移るギリギリ

連続音 ”か行” ”が行” ”た行” ”ぱ行”

左ブランク いじらない。
オーバーラップ いじらない
先行発声 母音と子音の境目。先行発声から再生してギリギリ聞き取れるところあたり。
固定範囲 母音に移ってから音の安定した区間
右ブランク 次の発音に移るギリギリ

連続音 ”ガ行(鼻濁音)” ”さ行” ”ざ行” ”だ行” ”な行” ”は行” ”ば行” ま行” ”や行” ”ら行” ”わ行”

左ブランク いじらない
オーバーラップ いじらない
先行発声 母音と子音の境目。先行発声から再生してギリギリ聞き取れるところあたり。
固定範囲 母音に移ってから音の安定した区間
右ブランク 次の発音に移るギリギリ

 

実際に耳で聞いたときに上の設定でこのように再生されるように調整します。

Ctrl+F1 音の出だしだが、オーバーラップまでなのでよく聞き取れない。連続音の場合は前の音の母音が聞こえます。
Ctrl+F2 子音が発音される。「シュ」や「トゥ」などと言った感じ。連続音の場合は「あーシュ」「いートゥ」のような感じ。
Ctrl+F3 子音と母音の間が発音される。「さ」や「つ」と言った感じ
Ctrl+F4 母音が再生される。「あー」や「うー」など。
Ctrl+F5 調整した区間が全て発音される。「さー」や「つー」など。

この様に聞こえれば大体オッケーです。

あとはF8キーでタイミングを見ます。
目当ての音素がタイミングよく鳴ればオッケーです。

 

なれてくると結構速くできるようになりますが、なんせ1200個(多音階の場合はそれ×音階数)ありますので、
なかなか骨が折れる作業です。

しかし、これは歌わせるときに最も大事な部分となりますので、しっかりと調整していく必要があります。頑張りましょう。

 

現在僕は1音階だけ終わってます。あと14音階です。さー大変。

次は実装なのですが、まだまだ調整が終わってないので、またでき次第書いていきたいと思います。

 

 

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