ボーカル用エフェクター決定戦

音楽
By: Daniel Simpson

DTMにとっていつの時代も最大の壁となるボーカル。
ボーカロイドの登場によってDTMは大きく変わりました。

ボーカロイドが出るまではDTMはほとんどがインスト(ボーカルなしの曲)でしたが、
今では打ち込みでボーカルも作れるようになりました。すごい時代です。

とはいえ

僕はボーカロイドで打ち込むくらいなら人間に歌わせたほうが早いと思ってしまうんで、
持ってはいるものの使ったことはないです。

それはいいとして、ボーカルってDTMで使うときはレコーディングしてそのまま使うってことまずないと思います。
なんかしら処理してというか、エフェクターなどを通し加工して使うのがほとんどでしょう。

今回、新しくボーカル用のエフェクターを一個手に入れたので、それの紹介もかねて
ボーカル用エフェクター(ボコーダー含む)をちょっと紹介していきたいと思います。

ちなみに・・ボーカル用エフェクターとボコーダーは別物です。似て非なるものです。この辺を読んでみてください。

iZotope VocalSynth

これがつい最近発売されたものです。
電子的なボーカルの質感や、ロボットボイス、コンピュータ処理されたハーモニー、ボコーダーやトークボックスエフェクト、分厚いオクターブまたはダブルボイスを作成するためにあなたの声を形成し操作することを可能にするクリエイティブなマルチエフェクト・プラグインとあります。

まだ全然使い込んでいないので正直その性能は未知数ですが、エフェクトの掛かりはとてもいいです。
特にトークボックスはかなりいいです。あのPerfumeやDaftPunkが使用している(と思われる)DigitechのTALKERを彷彿とさせます。

ロボット声やケロケロボイスを簡単に作れるといううたい文句だけあって、エフェクトは結構電子的な声になります。
逆に自然な人間の声の加工はあまり得意ではないのかなという印象。

あと、プリセットはかなり派手にエフェクトがかかりエグいものが多く使いどころが難しいです。自分で作っていったほうがよさそう。

もうちょっと使い込んでその実力を知りたいところです。

ちなみにギターやシンセにボーカルを混ぜるような使い方もできるんですかね。DaftPunkのDigitalLove的な。
できそうな気がしますがやってないのでわかりません。後々試してみます。

 

iZotope Nectar 2

僕が持ってるのは古いバージョンのNectorですが、それの後継は「Nectar 2 Production Suite」らしいです。
通常版のStandardにはピッチ・エディターとブレス・コントロール機能がないらしい。

公式サイト

これはなんとなくブラックミュージック(R&BやHIPHOP)向けかなと思ってたらなるほどT-PAINというラッパーがプロデュースしたらしいですね。

人間の声を聴かせつつ、エフェクトをかけるって使い方が向いてます。バラードなんかに使うと気持ちいいです。

プリセットも使いやすくかなりいいものだと思います。

逆に電子的な加工はできなくもないですがほかの者には劣る印象。

NativeInstruments THE MOUTH

公式サイト

NIのReaktorで動きます。
独特なプラグインでほかのものに比べパラメーターも少ないです。逆に言うと直感的に使えます。

MIDIキーボードで制御して簡単にハーモニーやボコーダーサウンドを作れます。
人間的な歌声のエフェクトにはまるで向きません。

SYNTHを100VOCを0にすると音程だけ声からとってシンセサウンドを鳴らせるのが面白いです。使い道は謎ですが。

 

Cubase付属 PitchCorrect

ぶっちゃけ、これが一番よく使います。
というか結構いろんなサードパーティプラグインを買わなきゃ!という使命感がDTMにはつきものですが、
Cubaseの付属プラグインはかなり優秀です。

僕の愛するPsychedelicTranceユニットInfectedMushroomが使っていて、よく真似して使います。

Formantをグリグリいじれば、元闇金業者から万引きGメンに捕まった主婦のおばちゃんまで簡単に作れます。
もちろん、AutoTune的な使い方もできます。

CUBASEに付属されてますので、Cubaseユーザーの方はぜひチェックを。

 

Waldorf LECTOR

ボコーダーです。しかもかなり極力なシンセサイザーもついています。
個人的には今現在のボコーダーとしては最高峰だと思っています。

いかんせんパラメータが多いので一見難しそうですが案外そうでもなく、シンセをいじったことがある人なら結構すんなり使えると思います。

ただ、Perfumeみたいなカンジよりはもっとシンセシスなロボットボイスなんかの方が向いてるような気がします。
というかだいたいボコーダー自体Perfume系には向いてないんですけどね。

 

Antares Auto-Tune

もはやボーカル加工系のソフトウェアの代名詞となりました。

もう何回も言っておりますが、もともとはピッチ補正プラグイン。
なぜケロケロさせるのに使うかというと、ある程度強引なピッチ補正を行うことでどうしても機械っぽさが出てしまうんです。それを逆手にとって使うわけですね。

ボコーダーではないため極端なロボットボイスなんかはできません、しかしケロ声に関しては右に出るものなしといったかんじです。

BOSS VE-20

僕が唯一もってるハードのボーカル用エフェクター。
ハードなのでもちろんリアルタイムでエフェクトをかけられます。

ロボットボイスやピッチ補正もついていて基本的にはなんでもできます。
ただしボコーダーではないので鍵盤で制御はできません。前述のPerfumeみたいなことも出来なくはないですが難しいです。

DTMに関してはやはり後からエフェクトやパラメータを弄れないってのは結構な問題で、僕も正直ほとんど使ってません。
というかプリアンプとしてしか使ってません。たまーにコンプレッサー替わりにつかったりする程度です。もったいない。

まあ商品自体ライブ用途メインに開発されてるんでしょうけど。

 

そのほかに・・

あとはまあ、普通のエフェクトプラグインを普通にボーカルに使います。
「ボーカルはボーカル用エフェクトじゃなきゃだめ!プラグイン買わなきゃ!」と躍起になる必要はないと思います。もちろんボーカル専用エフェクトを使えば間違いないというか、調整はしやすいですが。

個人的にはBOSSから最近発売されたVO-1は気になります。試奏させてもらいましたが楽しいです。

ただし高い。

 

ちなみにド素人アマチュアミュージシャンの音源にありがちな「素人っぽいボーカル」というかどことなく薄っぺらいボーカルはミックスマスタリングの失敗例です。もちろんエフェクトもほぼかけてなくまさに録りっぱなしと言ったところでしょうか。最悪です。大嫌いです。

音楽家を名乗るならせめて最低限覚えましょう。できないならお金出してちゃんとした人に頼みましょう。
僕に依頼してくれれば安くやりますよ。

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