小悪魔コード進行
|魔法のコード進行
対位法を解説した記事を書いてますが、ちょっと寄り道してコード・和声の小ネタを。
たぶんJ-POPに限った話だと思うんですが、日本人が好きなというかヒット曲に多く使われてるコード進行ってのがあるんですね。
3大コード進行などと呼ばれていて、具体的に「王道進行」「小室進行」「カノン進行」と呼ばれることが多いです。
カノン進行
まず、順番が前後しますがカノン進行について。
基本形(ハ長調)だと C→G→Am→Em→F→C→F→Gになります。
普通に聞けば分かります。
コード進行というより様式美のようなものです。やはり美しい。
小室進行
その名の通り小室哲也さんが多用したと言われる進行です。
王道進行
急に思い出したのも、Twitterがきっかけです。
ほら、王道進行だっけ?F△7→G7→Em7→Am。あれも良いけどⅣとかⅤ/Ⅳの後にⅢmとかⅥmとか入れるやつ、あれも好き。提示したの誰だっけっか・・・。
— JunShink (@JunShink) 2015, 6月 14
つまりはF→G→Em→Am(Ⅳ→Ⅴ→Ⅲm→Ⅵm)のこと。
これがタイトルの「小悪魔コード進行」と同じもの。
提示したのって亀田さんでしたね。
なにがすごいかっていうと、名曲・ヒット曲にかなり頻繁に使われてるコード進行なんですね。
これって主和音のドミナントをマイナーで解決するっていう裏切られた感というか、地に足がつかなくてモヤモヤする、さみしい感じがするっていう響きがありまして、
日本人ってほかの国と違い「切ない曲」っていうのが名曲と言われることが多いんです。文化の違いですね。
この日本人らしい切なさをかなり簡単に作り出せるのがこの「王道進行」「小悪魔コード進行」なんですね。
アレンジありきで使う
なぜだか知りませんが、この手のコード進行を使うと親でも殺されたのかっつーほどに攻撃してくる人がいます。
あれってなんでなんでしょうね。「サビが王道進行とか・・」みたいな。いいと思うんですけど。
あと、音楽理論否定派というか「理論なんか勉強してる暇があったら曲作れ」ってこれまた攻撃する人もいるんですけど、あれは理論が分からない人のジレンマの叫びだと思っています。いちゃもんつける暇があったら理論勉強しろ。
他の人はどうだか知りませんが、僕はこれらのコード進行、どんどん使います。お手軽だし。
しかしですね。確かにピアノかなんかでこれらのコードを弾きながらバラードでも作ればおそらく相当いい曲というか、
流行りそうな曲が作れます。それでいいのかって言われたらよくはないですね。
一部分に取り入れるとか、少し進行を変えるとか、アレンジに取り入れるとかで使用するのが大事です。