ジュンさんと音楽理論

ジュンさんと音楽理論「和声法中級」 7 禁則進行

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登場人物紹介

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ジュン 27歳
音楽理論の講師。
多くの弟子がいる。中にはプロで活動するミュージシャンも多い。

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あーちゃん 17歳
音楽理論を習っている生徒。
明るい性格で後輩たちには大人気。

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ひさし 18歳
音楽理論を習っている生徒。
なぜか先輩に好かれる性格をしている。

 

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ひさし
まだかなまだかなー。ジュン先生まだかなー!
あーちゃん
どうしたの?そわそわして。
ひさし
先生に直して貰ってたギターが今日完成したんだ!
あーちゃん
あ、あれか!
ひさし
直るまでこの昔先輩に貰ったので練習してたんだけど、やっぱり自分のがいいや!

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ジュン先生
おー、ひさしいるか?直ったぞ。
ひさし
ジュン大先生!ありがとうございます!
ジュン先生
お?そのギターはなんだ?
ひさし
直して貰ってる間、昔先輩に貰ったので練習してたんですよ。
ジュン先生
良い心がけだな。・・・!!!
ひさし
どうしました?
ジュン先生
お前これ20万は軽くするぞ!これを貰ったのか!
あーちゃん
20万!?
ひさし
へ?マジで?
ジュン先生
お前、これ使え!スゲー良いやつだぞ!
ひさし
だってせっかく直して貰ったのにー・・・。
ジュン先生
んな安物よりこっち使えって!
ひさし
この間といってる事が・・。

 

 

 

 

ジュン先生
そういや、オレの弟子の一人もこんなような高いギターを借金して無理して買ってたな・・。
ひさし
借金??
ジュン先生
そうそう。「高いのじゃなきゃダメだ!」とか言って。それでオレにブチ切れられたんだよ。
あーちゃん
高いのってやっぱり良いやつなんですか?
ジュン先生
そりゃあもちろん。しかし、無理して買うことはないぞ。安いのだって大事にそしてたくさん練習すればいいんだ。
ひさし
なるほどー!
ジュン先生
しかし、この高いギターをあげちゃうなんて、気前のいい先輩だな。大物になるぞ。
ひさし
うーん、大事にしなきゃ!!

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ジュン先生
さて、今回は非常にオレの嫌いな分野、禁則進行について勉強しようか。
ひさし
嫌いな分野なんですか?
ジュン先生
そりゃあもう。ガチガチの音楽理論派だからね。理論に乗っ取ってないと嫌でしょうがない。嫌でしょうがないけど、教えなきゃならないことだからイヤイヤ教える。
ひさし
イヤイヤ・・・。
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ジュン先生
まず、禁則進行とは何か。これは音楽理論において使ってはならないとされているコード進行だ。あ、ここでの禁則はクラシックにおける「和声学」の禁則とは違うからな。別に気にしなくてもいいけど、これらはポピュラー音楽の和声法における禁則だってことだ。
あーちゃん
はい!でも使ってはいけないコード進行なんてあるんですね。
ジュン先生
あるとも。とはいえ大きく分けると2個だけなんだけどね。まずそのうちの一つがドミナントからサブドミナントへ戻ること、だ。
ひさし
ⅤからⅣへ進んじゃダメってこと?
ジュン先生
うん、そうだ。代理コードでも本来は好ましくない。
あーちゃん
でもなんでなんですか?
ジュン先生
機能和声においてはⅤまたはⅦはドミナントだろ?ドミナントってのは以前教えた導音の関係でトニックに進みたがる性質があるんだ。だからトニックへ解決するのが基本的な動作となる。まあ、まるっと反対にする転回循環なんかもあるから禁則かって言われると悩むところなんだけど、基本的には避けるべきコード進行だ。
ひさし
ほーん・・。じゃあこのドミナントからサブドミナントへの進行は使われてないってことですか?
ジュン先生
そんなことない。バリバリ使われてる。
ひさし
へ??
ジュン先生
ぶっちゃけた話、今こうして教えている音楽理論ってのはポピュラー音楽を作る上で必要な音楽理論だろ?実際はもうなんでもありっちゃなんでもありなんだよ。本来音楽理論はクラシック音楽なんかではかなり重要視されてたりするんだ。これも音楽理論不要派の言い訳によくされるんだけどね。オレはいつだって音楽理論は「やったらダメなこと」というよりは「こうしたらもっとよくなるもの」としてとらえて貰えれば良いと思ってるんだ。
あーちゃん
なるほどねー。
ジュン先生
このドミナントからサブドミナントへ行く進行もむやみに使うとおかしなことになる。だから避けた方がいいよってことだね。しかし、上手に使うと曲に馴染んだり、メロディーを引き立てたりもするんだよ。一つの例としてビートルズのLet It Beなんかもドミナントからサブドミナントへ進んでたりする。
ひさし
超有名な曲っすね
ジュン先生
本当、困っちゃうよな・・。こんな有名なバンドがこんな有名な曲でこの進行を使ってしまうと、みんながみんな「使ってもいいんだ!」って思われちゃうからな。

ジュン先生
とにかくこの「ドミナントからサブドミナントへ進む進行」はよっぽどでなければ避けたほうがいい!オレもめったに使わないようにはしてるしね。
ひさし
使うこともあるんですか?
ジュン先生
んー、そうだな。どうしても一番ハマるコードがそうだと罪悪感に襲われながら使うこともあるよ。まあ、あえてわざと使うことはまずないかな。

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ジュン先生
さて、もう一つの禁則に進もう。それは「代理コードから元のコードへ進むこと」だ。
ひさし
と、いうことは代理コードからスリーコードに進んではいけないってこと?
ジュン先生
そう、その通り。つまりトニックの代理コードはⅠ、サブドミナントの代理コードは「Ⅳ」ドミナントの代理コードは「Ⅴ」へ進んではいけないということだ。つまり・・

 

トニック
Ⅲm、Ⅵm→Ⅰ

サブドミナント
Ⅱm→Ⅳ

ドミナント
Ⅶm→Ⅴ

ジュン先生
これらは使ってはならないということだ。ただし!これも実は上手に使うことができる。
ひさし
なんだと!
ジュン先生
禁則だが、使うこともできるんだ。よく使われてるのを紹介していこう。

 

ジュン先生
まず、「Ⅱm→Ⅳ」だ。サブドミナントの禁則進行だな。これはもう何の抵抗もなく普通に使える。まあ、サブドミナントという立場の関係もあるが、もう普通に使っていい。
ひさし
普通にってww
ジュン先生
普通に使ってもなんの違和感もない。まあ、進行感はもちろん薄れるがな。ただ、次がちょっと難しい。それが「Ⅲm→Ⅴ」「Ⅲm→Ⅰ」だ。

あーちゃん
「Ⅲm→Ⅴ」??Ⅲmってトニックじゃないんですか?
ジュン先生
ふっふっふ・・・。ここで君たちに衝撃の事実がある。実はⅢmはトニックだが、ドミナントの性質も併せ持つというワケのわかんないコードなのだ。
ひさし
な、なんだよ・・・それ・・・。
ジュン先生
ま、難しく考えるな。代理コードってのは元となるコードの3度差なのだよ。なんで似た性質を持つってわけだ。するとⅢmってのはⅤの3度下なんでドミナントっぽくもあるっていうわけさ。つまりだね、このⅢmは通常はトニックとして使って間違いないんだがⅢmの次にⅠかⅤが来た時だけ注意する必要がある。

ジュン先生
Ⅲm→Ⅴと進む場合、ⅢmはⅠの代理コード、つまりトニックとしての性質を持つ。今まで通りだな。Ⅲm→Ⅰと進んだ場合、このときⅢmはドミナントの性質を持つんだ。逆をいうとⅢm→Ⅰは禁則だが、Ⅲmをドミナントとしてとらえれば問題なく使うことができるってわけ。これを上手に使いたいときはメロディやベースをうまく使うといい。コードの構成音をメロディやベースなんかに組み込むとトニック感、ドミナント感が顕著に表現できる。
あーちゃん
先生!頭がパンクしそう!
ジュン先生
ふっふっふ、難しいだろう?つまりだね、わかりやすくCメジャーで考える。ⅠはC、構成音はドミソ、ⅤはG、構成音はソシレだろ。そしれⅢmはEm、ミソシだ。ということは、ここにメロディでⅢmと一緒にミを使うとⅢmはトニックの性質が際立ち、Ⅲmと一緒にシを使うとドミナントの性質が際立つってわけ。この間教えた分数コードなんかもいいかもな。また、なにもⅢmの構成音にこだわらず、Cの構成音であるドをぶつけたらさらにトニック感が増し、Gの構成音であるレをぶつけるとドミナント感がさらに増す。
ひさし
うーん、難しい・・・。
ジュン先生
まあ、例えばの話だけどCがキーの曲でⅢmがなってるときにメロディでドを歌うと、コードが「ミソシ」メロディが「ド」で合わせて「ドミソシ」になり、これはCM7と同じになってしまうからトニック感がめっちゃあるっていう秘密なんだよ。ただそれだけの話なんだよ。つまりはⅢmはⅠとⅤのちょうど間みたいなモンだな。
あーちゃん
そう考えるとわかってきた気がします!

ひさし
よし、禁則進行についてはだいぶわかったぞ!でもこれって使っていいって言われたり禁止って言われたりどうしたらいいんですか?
ジュン先生
結局のところ、オレでもプロでも音楽理論を破ってることだってあるんだよ。しかしね、理論を知ってて破るのとまったく知らないのってのは大違いだ。
ひさし
知ってて破るの?わざわざ?
ジュン先生
なんつーかな、効果的に破るってのもアリなんだよ。意外性があっていいというかびっくりさせられるというか・・
ひさし
ギャップ萌えっすか?
ジュン先生
そんなもんかな。例えば普段超まじめな優秀生がライブハウスかなんかで革ジャン着てタバコ吸ってたらちょっとカッコよくない?
ひさし
かっこいい。
ジュン先生
逆に無法者が教室でずっとタバコ吸ってたら、こいつおかしいんじゃないかって思うだろ?
ひさし
ドン引きっすよ。
ジュン先生
つまりそういうことだよ。
あーちゃん
わかったような、わからないような・・・・。

 

ジュン先生
まあ、いいや。とにかくこの禁足進行。基本的には禁止だが条件を守れば逆に良い効果を生み出すこともあるってわけだ!覚えておきなさい!さて、次回はもうちょっと深い部分、代理ドミナント・裏コードについてだ!

あーちゃん
はーい!!
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